エリートのために~夕張徘徊報告②

前回の続き。

画像ハローワークのすぐ近くにあるのが閉鎖された市民会館と夕張市役所。元々夕張鉄道という私鉄の終点があり、写真のこの位置に駅が併設されていたらしい。ここから札幌近郊の野幌まで結んでいたが、もし札幌直通で残っていたらまた違った展開になっていたかもしれない。表へ出るとやはり駅前らしい街並み。ここが中心街だったことを主張するように銀行らしき建物が点在する。珍しくNTTの局舎が開いていると思ったらメロン販売の事務所だった。

画像市役所の窓口で勇気を出して聞いてみた。
「職員が減っていく中で、仕事の方はちゃんと回ってますか?」
「もう回っても回らなくてもやるしかないんです。こんなことになってしまって」
「駅の手前に立派な団地があったんですけども、ちょっと頑張りすぎちゃいましたかね?」
「あれは劣悪な環境の炭住街に住んでいた人達に移住してもらう為に建てたんです。そんなことよりも下の職員の知らないところで上層部はあんな勝手なことをやってたなんて…。マスコミは住民がかわいそうだと職員を批判ばかりするけど、一番大変なのは現場の職員なんです」
目尻が湿って来たようだったのでお礼を言いその場を立ち去ったが、そんな職員批判のような報道を目にしたことはない。直前に何かあったのだろうか?

なお職員が大幅に減ったフロアは集約され、ところどころ空スペースになっていた。


画像ところで左の写真は各種届出の記載台にあった封筒で、「ご自由にどうぞ」とのこと。よく見ると再利用で、夕張市長宛とか書いてある。「個人情報は大丈夫!?」と驚いたが、差出人は全て全国の自治体からで個人が特定出来る封筒は一つもなかった。封筒の再利用は社内便などでよくあるが、こんな思い切った使い方は初めてである。コストダウンで他に気付いたのは、階段が真っ暗、喫煙所の廃止でエアクリーナーも停止、「広報ゆうばり」コート紙2色刷りからザラ紙1色刷りに変更、などだろうか。

今日、たまたまニュースを見ていたら夕張市は全国から来る自治体関係者等から視察料金を取ることにしたそうな。コストダウンの手法の視察が多いとのことで、私もいくらか払った方が良かったかしらん。お邪魔してすみませんでした。


画像市役所を後にして元NTTの前の通りを進み、橋を渡ると正面にそびえ立つのが羽柴秀吉選挙事務所。あちこちの選挙に出馬しては落ちる泡沫候補だったが、今春の夕張市長選ではうっかりすると当選しそうな勢いで次点につけていた。
城主は不在のようだった。













画像さらに歩を進めると旧歓楽街。「エリート」の看板がわびしい。北炭のエリート社員が遊びに来たんだろうか?(そんな律儀な)
右下のコーンの辺りから煙が出ているが、下のそば屋からの排煙で、足元からカレー南蛮の臭いが直撃。こんなの許可されるのか?冬はあったかそうだけど。
後の交差を左に上ると夕張神社。参道の階段はかなりの傾斜で、ケーブルカーのようなものの残骸が放置されていた。またこの辺り「黄色いハンカチ」の撮影に使われた路地があるなど、なんかいい雰囲気なのだが老朽化でいっぱいいっぱいな感じ。整備するといかにも作り物になってしまうし、歴史的建造物でないものの保存は難しい。


画像さらに進むと、駅の手前にあったのと似たような作りの団地がまた現れた。住民にそれとなく聞いてみると、出来てからまだ5年くらいしか経っていないという。道路の拡幅、区画整理も引続き行われていて、やはり見た目上深刻さは感じられない。


が、向かいの市立病院は診療科目を大幅に縮小して診療所になっていたりして、確実に深刻になっている。市役所か病院の食堂で昼飯を、と思っていたが、もともとどちらもなかった。

どこかのテレビクルーが撮影に来ていた。


つづく。

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